「いつどこ」ネットは、高齢者痴呆介護研究・研修東京センターケアマネジメント推進室が運営する「新しい痴呆介護」のためのサイトです。「センター方式」ケアマネジメントの紹介と関連する情報を提供しています。

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実践例6:在宅で家族と同居
年齢 93歳 要介護度 2
性別 障害老人日常生活自立度 A1
居所 在宅同居 認知症の人の 日常生活自立度 3a
自分は健康であるという思いが強く、生活の管理ができないことでの認識がないことで、自分で用足しをしようと外出し迷子になる。自分で管理しようとして通帳や貴重品を紛失する。そのことで注意を受けたり、管理について家族が介入の関わりを求めると怒り出すため、家族も対応できずにいた。

家族としては、認知症が進んでしまう不安が強く、深刻な思いで介護サービスの利用を開始した。当初より通所系サービスの利用を家族が希望していたが、本人は頑なに拒否のため、訪問系サービスとして訪問介護サービスが入り情報収集とそれに伴う生活面の支援を行っていた。

認知症の妻と日中二人で過ごしていたが、情報収集(ヘルパーさん)の段階でも、かなり頻回な外出、迷子が目立ち、食生活、体調管理面でも問題が見られ本人の外出時間に合わせた訪問介護の時間調整、訪問看護、配食サービス、往診等を取り入れた段階からのスタートであった。
報告者 ケアマネジャー

センター方式の活用
(1)アセスメントツールとケアプランの展開ツールとして
情報収集する段階から、初めて聞くことも多く、本人が非常に関心をもっていることを把握し、本人の可能性として利用できるものはないかを知り、話の中から道具や本などを持ち出したり、一緒に関わったり、話をしたりすることで本人の反応や思いを確認することができた。また、本人も昔色々なことを行い楽しんでいたことを思いだすようになっていった。
(2)事業者・家族間のコミュニケーション、情報交換ツールとして
家族も断片的な情報しかなく、本人も含めた家族間で話合い、情報をまとめた。家族との会話のきっかけが広がっていった。父親の好んでいたことを思い出し一緒に語るようになった。家族が知りえない情報は、日頃関わっている事業所より情報収集を行った。認知症の理解ができ、本人の思いや可能性の視点に近づけた。
(3)日常の情報ツールとして
○過去から現在に至る生活習慣を知っていくことで、現在の迷子にいたる経過が把握でき、なじみの行動パターンや外出ルートが把握できた。
○外出理由、目的、迷子にいたる本人の思いや不安を知ることができた。
○徘徊マップを作成することができ、徘徊探知機と合わせて早期に発見することができた。
○家族も電話で安否確認はしているが、それに合わせて訪問介護員が訪問時に不在の時は家族へ連絡、徘徊探知機、マップを合わせて利用、早期に発見し不安が軽減されている。迷子(徘徊しての所在不明)も減ってきている。
(4)他事業者との情報配信や会議で
○器質的な面での変化は無く、往診、訪問看護の訪問時は状況確認は継続している。訪問介護より日常の細かな情報提供はある。
○4月から当初拒否していた通所介護の利用を開始。シートにてアセスメントが明確になり、導入に際しての会議を行いご本人が戸惑われずに利用できる配慮を行い、現在も利用は継続できている。
新しい認知症ケアの視点と具体を学んだ点
介護者である妻も認知症のため、生活の実態や本人の思い、生活の意向を知り、どのような支援が具体的に必要とされているか、がこのシートによって確認できた。本人の視点を捉えることができたことで、ケアの幅が広がり確信を持って関ることができる。「本人らしさが何か」を本人、家族、ケアチームも含めて共感してゆく過程が重要と思う。


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